2006年8月3日更新
珠洲に「人口2万の街」 日本ジャンボリー開幕

 国内最大のボーイスカウトの祭典「第十四回日本ジャンボリー」は三日、猛暑の中、「風の不思議を突っ走れ!」をメーンテーマに、珠洲市蛸島町のりふれっしゅ村鉢ケ崎で開幕した。午後七時から会場中央のアリーナで開会式が行われる。七日までの大会期間中、国内外から約二万二千人が参加する。三日は早朝から主役のボーイ隊がバスで続々と到着し、キャンプ場入りはピークに達した。

 スカウトたちは大きなリュックを背に、テント設営資材や炊事道具を手に隊列を組み、次々とキャンプ場に入った。各キャンプ場では、隊ごとに国旗と大会旗を掲揚して朝礼を行い、テントの設営作業に汗を流した。

 開会式は富山ドラム隊の演奏で始まり、国旗、連盟旗、大会旗とともに参加隊が入場。橋本綱夫大会長(ボーイスカウト日本連盟理事長)があいさつ、谷本正憲石川県知事が歓迎の言葉、馳浩文部科学副大臣が激励の言葉を述べる。

 五日は皇太子さまが会場を訪問し、メーン行事「ジャンボリー大集会」でお言葉を述べられる。

 人口一万九千人の珠洲市に、一夜にして同規模の街が出現した。”街”には日用品を売る店のほか、連盟の臨時FM局も開局。テント設営を終えたスカウトたちは早速、食料配給所や給水所に向かうなど手分けして昼食の準備に取り掛かり、五日間の野外生活をスタートさせた。

 各隊には大きなごみ箱が設置され、三日朝から珠洲市が収集を始めた。同市は日量約十九トンのごみが出ると想定し、期間中は毎朝収集車で回収する。

 四年に一度開かれる大会とあって、会場内では「久しぶりです。元気でしたか」とあいさつを交わし、握手で再会を喜ぶ光景も見られた。

 日用品や記念グッズを販売するスカウトショップもオープン。スカーフリングなどの記念品が並び、開店と同時に大勢のスカウトが列をつくった。




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